泉州弁

18歳の頃まで、私が生まれ育ったのは、大阪府貝塚市。泉州地方と呼ばれる、まぁ、あまり、お上品な土地柄ではない所でした。車のナンバーで言うと、「和泉」ナンバー。話口調も、どうも、喧嘩腰に聞こえるらしく、熊本出身の母から言わせると「極道」さながらだったようです。大阪に住んでいたころは、全くそんな風には思わなかったのですが、美術の短大入学を機に、京都へ引っ越してから、そのまま友禅の仕事に就いた私は、京都言葉をしっかりと身に付ける必要があり、次第に、泉州弁を話すこともなくなっていきました。
両親を京都に呼んでからは、めったに大阪へ帰ることもなくなっていたのですが、つい最近、私が経営するお店に、子どものころからの友人が訪ねて来てくれました。
「おぉ〜久しぶりやんけ〜〜!!元気そうやんけ」
「え、お前のおばちゃん、どうしてん?」
「こっちもいろいろあるで。ほんでよ〜俺、今、子供がよ〜」
・・・。
仕事柄、
『おおきに〜、その着物の柄、はんなりしてて、よう、似合ってはりますえ・・・』
『飴さん、食べはる?』
などという、上品な言葉づかいと、上品な物腰にすっかり慣れてしまっていた私としては、昔からの友人の言葉に、ちょっとめんくらってしまいました。

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